更年期を境に卵巣はその働きを停止し、エストロゲンは急激に減少し、それと同時に、更年期障害、老化が現れます。
この様な閉経前後の身体の変化や体調の違和感等を予防するために、外からホルモン剤を補充し、その様な症状の改善、また病気の予防、治療に役立てようというのが、ホルモン補充療法(H.R.T.)の基本的な考えです。
病気の予防:認知症、骨粗鬆症、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病
女性は月経のある間は、卵巣から分泌されます女性ホルモンに支えられて比較的健康に人生を過ごして来ました。人生80数年の時代を迎えた今、閉経後30年以上の人生を女性ホルモンなしで過ごす事になり、さまざまなホルモン欠乏症状に直面する事となったのです。
その代表的な症状が、「のぼせ、ほてり」ですが、これは一般的には閉経前後の数年間で自然に軽減、消失することが多いのです。しかし、女性ホルモンの欠乏により生じる骨粗鬆症はおおむね5~10年後、動脈硬化症による血管障害は10年以上を経て発症し、女性の閉経後の生活を脅かします。
そこで、閉経後の健康を守り、アンチエイジングのためにも、H.R.T.は更年期以降の女性にとりまして、必要不可欠な治療として脚光を浴びるようになってきたのです。